あいのり 第175話
「あの日に帰りたい」
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[お断り] : このページは、2003/08/20 に行われた、川嶋あいの渋谷公会堂コンサート以降に作成・アップロードされたものです。
(更新日 : 2009/04/23)

あいのり #175

フィリピン最大の島ルソン島を南下し、メンバーは、国内では珍しい温泉にやってきた。この温泉は、本来は、水牛専用であるが、人間も入ることができる。

早速、メンバーも入ってもるが、1人だけ入らないメンバーがいた。みかんは、ここ数日、体調が悪いため、街の中心部にある病院に来ていた。診断結果を見て、この後、旅を続けられる状態ではないことが判明した。みかんは、「本当に悔しいんですけど今日でリタイアします。」と言ってリタイアせざるを得なかった。

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翌日、ラブワゴンの車内ではDAIが一人物思いにふけていた。隣にはいつもみかんの姿があったのに、今は、もういない。DAIは、自分がみかんのことを気づいてあげるべきだったのではないかと後悔していた。

みかんリタイアの慰めにと、ドライバーの友人の家でライスコーヒーを飲んだ午後、メンバーは、ビリヤードで盛り上がっていた。ミッシェル宮ケンは、2人でいい感じで仲良く打ち合っていた。
それに見かねた、ガチャピンは、外に出て行ってしまった。

その夜、ガチャピンDAIの2人が一緒になった。DAIは、ここのところ元気のないガチャピンを見かねて呼び出していた。
ガチャピンは、DAIと共に夜空を見ながらカナダでの宮ケンと一緒に見た夜空を思い出していた。ガチャピンいわく、「好きにはなるんだけど、相手から親友どまりになっちゃうの。」と、なかなか恋愛に発展しなかった。

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翌日、メンバーは、「バサイ川の船着場」に到着した。メンバーは、ここから、船で出発して、最近発見された洞窟へ向かうことにした。

船で、上流の村に到着し、そこからは歩いて洞窟に向かう。その道中には、毒蛇である、キングコブラが出るとのことだが、ドライバーいわく、「新聞紙を巻けば大丈夫。」とのことで、メンバーは、言われるままに、新聞紙を巻いた。ここでも、ミッシェル宮ケンは、寄り添うようにして2人で歩いていた。ガチャピンは、2人を避けるようにして、一番後ろへ。

40分後、キングコブラに会うことなく、洞窟の入口に到着する。この洞窟には、幸運をもたらすと言われる、「洞窟の真珠」があるという。
洞窟内では、宮ケンミッシェルが共に歩く。その一方で、ゆっきーには、浅ちゃんタジィーが付く。

洞窟の広間に着いた、宮ケンミッシェルは、ガラスのような「洞窟の真珠」を発見した。また、そばには、聖母マリア様を思わせるような鍾乳石も発見した。宮ケンは、「ミッシェルへの想いが揺らがないように、強い自分でい続けられますように。」と祈りをささげた。

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翌日、ミッシェル宮ケンが2人になった。ミッシェルは、宮ケン「どこで、画家の仕事をするの?」と聞いた。すると、宮ケンは、「アメリカは、たくさんの若いアーティストさんがいるんだ。」と言った。ミッシェルは、「でも、すごく、勉強しないとだめだよ。」と言った。宮ケンは、「大学に戻って、1年勉強したい。」と言った。

ここで、さらに、ミッシェルは、宮ケンに質問をした。「画家になりたいんでしょ。それなら、夢の実現に必要な勉強を休んでまで、なぜ旅に出るの?」と。宮ケンは、内心、答えに困り、「いろんな国を見て回るのもいい経験だと思う。」と言った。しかし、このことが、ミッシェルと、宮ケンの考え方の違いを見せつけることとなった。ミッシェルは、宮ケンの考えていることが理解できなかった。

宮ケンは、「この旅は遠回りだったのか。」と思った。その様子は、ガチャピンも見ていた。しかし、ガチャピンには、仲の良い2人にしか見えなかった。

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その後、ラブワゴンの最後に乗り込む、ガチャピン、席は、宮ケンの隣しか空いていなかった。仕方無く、そこに着席する。ガチャピンは、宮ケンと全く会話ができなかった。日に日に距離が遠くなるように感じていた。

ガチャピンは、場の雰囲気に耐えられなくなり、本音を言った。「宮ケン、前は周りに気を遣いすぎていたけど、今は、気を遣えてないのではないかな。自分のことでいっぱいなんだなと言うのも分かる。けど、それだけなら、日本で恋愛するのと変わらない。メンバーがいるのだから、ちょっと、周りを考えた方がいいんじゃないかと思うことがある。だから、気をつけた方がいいよ。」

それ以降、宮ケンガチャピンが会話することはなかった。

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