あいのり 第187話
「パゴダの国で・・・」
←第186話 * 第187話 * 第188話→
前回までで、マレーシアの旅は終了となり、メンバーは、新たな国を目指す。
あいのり42カ国目は、「ミャンマー」。人口4,600万人の9割は仏教徒で、人々は、日々、「パゴダ」と呼ばれる塔で祈りをささげている。

最初にメンバーがやってきたのは、首都「ヤンゴン」。市内を走っていると、お坊さんの列、托鉢と呼ばれる儀式で、人々は、お坊さんに料理を差し出す。僧侶は、お金を持ったり、結婚したりはせず、衣食住は、この托鉢によって賄われる。

この日は、新メンバーが合流する。
まずは、男性新メンバー、創太、22歳、大学院生、千葉県出身。建築工学専攻。橋作りが夢である。
続いて、女性新メンバー、りぃ、18歳、あいのり最年少、予備校生、福島県出身。


その日の夕方、シマが、りぃを呼び出した。年の差10歳である。シマは、過去の恋愛を語り始めた。「18歳の頃に付き合い始めて、自分は、福岡に住んでいたから、遠距離だった。」。すると、りぃは、「遠恋。」と言った。シマは、遠距離恋愛を略して「遠恋」と言うことを知らなかった。年の差のせいか、話は合わなかった。りぃは、シマのことを、「お父さんみたい。」と思った。

--------

煮込み料理を食べた日の午後、メンバーは、パゴダに参拝に行く。参道には、お坊さんのブロマイド写真を売る露店があった。ミャンマーでは、僧侶は、日本でいうジャニーズのようなアイドル的存在。人気のお坊さんは、こんなふうに写真として売られている。ちなみに、売上1位の人気僧侶は93歳、25年間トップの座を許していないという。

境内に入ると、創太栄子が2人きりになる。栄子は、創太に、「純粋に恋愛しに来たの?」と聞いた。すると、創太は、「もちろん。」と言った。また、「イメージとかした物を形にする職業につきたいと思っていて、どうせ作るんだったらさでっかいもの。橋とかずっと自分死んでも残るんだよ。それって何かすげぇことじゃないとか思った。」と夢を語ると、栄子は、「あんた色々考えてるね。」と好印象であった。

しかし、浅ちゃんは、いまだ、サキを忘れられずにいた。その時、ひとりの僧侶が現れた。僧侶によると、悩み事がある時は、仏門に入ることが良いらしい。

--------

翌日、栄子ボクサーに服を渡していた。栄子は、昨日、ボクサーの服を洗濯していたらしい。

この日、メンバーがやってきたのは、とあるお寺。これから、いきものを逃がす儀式、「放生」を行うようだ。これは、いきものを逃がすことにより、徳を積む事が出来るからとされている。メンバーも、かごの入った小鳥を逃がす。

--------

翌日の夜、ホテルの屋上に、栄子ボクサーがいた。栄子は、ボクサーに恋愛する気があるのか聞いていた。ボクサーは、「恋愛する気あるよ。」と言う。しかし、栄子は、「私には、そうは見えない。ボクサーも自分を見直さなきゃいけないところっていっぱいあるんじゃない?」と言う。でも、ボクサーは、食いさがらなかった。栄子に、「俺達、何も分かっていないような言い方じゃん。」と返した。

栄子は、何も返せなかった。

--------

あいのり #187
←第186話 * 第187話 * 第188話→