あいのり 第188話
「心の旅」
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栄子にダメ出し返しをした夜、ボクサーは、スタッフと何かを相談していた。

すると、その時、宿泊していたホテルに一本の電話がかかってきた。
それは、ボクサー宛であった。相手は、ボクサーの母。内容は、ボクサーの祖父が急変してしまい、意識不明、一週間が山と言う緊急事態を知らせるものであった。

ボクサーは、「ちょっと考えさせて。」と言ったん電話を切った。しかし、ボクサーは、あいのりの旅よりも、おじいちゃんを選ぶことにし、そのまま、リタイアした。

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翌日、ボクサーの緊急帰国により、元気のないメンバーを、ドライバーが連れて行ったのは、ヤンゴン最大のパゴダである、「シュエダゴンパゴダ」だった。夜間は、ライトアップされ、神秘的な雰囲気を醸し出していた。

シマは、栄子と話そうとするが、「ひとりでいさせて。」と言われ、拒否されてしまった。
残りのメンバーは、思い思いの時間を過ごすことにしたが、シマと一緒にいた、りぃが、シマ「栄子の所に行っておやり。」の一言で、栄子の元に行くことになった。

そのころ、浅ちゃんは、ライトアップされたパゴダに圧倒されていた。そして、以前会った僧侶のことを思い出していた。「悩みがあるなら、仏門に入りなさい。」
その意味が分からなかった、浅ちゃんは、ドライバーに相談した。すると、「ミャンマーでは、悩み事があると誰でも出家して僧侶になります。そして、仏陀の教えを守って修行することで、自分の気持ちを安定させます。私も3回、出家しました。」
ミャンマーでは、男性は、出家するのが当たり前で、出家が大人への通過儀礼としての役割を果たしている。

午後、浅ちゃんは、メンバーに、「気持ちの整理ができない。」と言い、出家をして僧侶になることを伝えた。

翌日、浅ちゃんが出家する「スールング寺院」へと向かった。ドライバーもここに出家したことがあるという。到着後、出家のための「剃髪」の儀式が行われ、浅ちゃんには、ソーディーカと言う僧侶としての名前が与えられた。

ちなみに、僧侶になると、「9つの戒律」と言う禁止事項を守らなければならない。

一、殺生をしない
一、 物を盗まない
一、お金を持たない
一、淫らなことをしない
一、嘘を付かない
一、酒を飲まない
一、午後食事をしない
一、歌を聴かない
一、心地よく寝てはいけない


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あいのり #188
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