あいのり 第434話
「心の闇」
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メンバーは、キプロスのリゾート地「ニシビーチ」にやってきた。ここは、キプロスではナンバー1の人気を誇るビーチであるが、ある秘密があった。
その秘密の一つをゴーヤが見つけてしまったようで、ゴーヤは、しばらく、その場所を動けなかった。

その秘密の一つとは、女性が上半身に何もつけずに海水浴を楽しんでいること。。。

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その後、シュレックヤマジが一緒になった。シュレックは、先日のとの一件以来、ボロボロになっていた。
ヤマジは、「この旅で好きな人出来た時は、名前を伏せたとしても相談してきてよ。」と言った。

午後、今度は、シュレックまぁみんが2人きりになる。シュレックは、「今、何をしていいのか分からないし、リタイアも考えた。」と言うと、まぁみんは、泣きながら、「シュレックがリタイアと聞いたら、私は、絶対に、本気で反対していた。絶対に(日本に)行かせないと思った。」まぁみんは、シュレックが今、リタイアしたら、絶対に後悔すると思っていた。シュレックにすると、自分のために泣いてくれる女の子は、27年の人生のうちで、初めての事だった。

その夜、シュレックは、スタッフの部屋で、「前みたいに楽しさが戻ってきました。(まぁみんのことが、)好きだと思う。」と言った。

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翌日、メンバーは、「キッコー修道院」へ。キプロスの悲しい歴史が刻まれている場所の一つである。キプロスは、北部のトルコ系住民と南部のギリシャ系住民との間で争いが絶えず、現在も首都「ニコシア」を中心に「グリーンライン」と言う境界線で南北が分断されている。

この修道院には、聖母マリアに抱かれる幼いキリストの絵が飾られているが、ある日、この絵に異変が起きたという。
グリーンラインの近くで、ひとりの青年が、敵対する民族の旗を降ろそうとしたとき、敵対する民族に射殺された事件の直後、絵のマリアの目から、一筋の涙が、その後、抱かれているキリストの目からも涙がこぼれおちたという。この出来事は、世界中にニュースとして配信され、世界の多くの人々がこの修道院に集まり、平和を誓ったという。

修道院を見て、まぁみんは、「ベルリンの壁みたいなのが今でも続いてるなんて、悲しすぎる。」レスラーは、「どのようにして、今の形になったのか、知るべきと痛感した。」と日記に書いた。

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翌日、海にやってきたメンバーは、「理想の結婚」について語り始めた。すると、まぁみんは、「できちゃった結婚がしたい。」と言ってきた。メンバーは、意味が全然分からなかった。まぁみんは、さらに話を続ける。「(自分は、)結婚=忍耐というか我慢みたいな感じがするので、子供ができたとか大きなきっかけがないと結婚しないんじゃないかと思ったので。」
レスラーは、それを聞いて、「行き詰った19歳やな...」と言った。

翌日、「クリオン遺跡」と呼ばれる13世紀の野外劇場で、ただっちは、まぁみんを誘った。昨日のことを話したかったからである。しかし、ヤマジの目の前で誘ったため、ヤマジは、「ただっちに失望した。」と思った。

ただっちは、まぁみんに、「別に結婚だけじゃなくて、生きることすべてが我慢だと思う。考えすぎ。子どもを理由に結婚するんじゃなくてお前の気持ちを理由に結婚した方がいいと思う。」

まぁみんは、「ただっちと話しているとポジティブになれる。」と思った。

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翌日、再び海へ。ヤマジは、失望していても、ただっちについていく。ここでは、ヤマジの過去が明らかになる。

ヤマジが中学校のころ、同じクラスの男子生徒に不自然に告白のようなことを言われ、キスを迫られた。その時は、うれしかった。しかし、あとあと、知ったことだが、この男子生徒は、ほかの男子生徒と共謀して、ヤマジがキスするかしないか賭けていた。賭けのネタにされていると感づいた時から、その男子生徒と無視していたが、男子生徒も無視されていることに感づき、ウソの噂を流されたりされた。それ以来、自分は、男性不信になり、人を避けるようになり、泣くことも忘れてしまった。

その後、メンバーは、トランプを始めた。負けた人は、罰ゲームとして「恥ずかしい話を披露する。」事になり、負けたのは、ヤマジだった。そして、ヤマジが話し始めたのは、人生で一番の懺悔話である。

中学時代、ヤマジは、放課後、友達のげた箱に入っていたラブレターを発見する。それをこっそり開けて読んでしまった。さらに、そのラブレターを学年掲示板に画鋲ではりつけて帰宅した。翌日、大騒ぎになった。

男性メンバー、全員、どん引きであった。。。

しかし、その夜、ヤマジは、スタッフの部屋に行った。
ヤマジは、「ヤマジって人生かわいそうだねみたいに言われて、それが嫌だったので、日本では、実は、友達の話なんだけどと言って、人の反応をうかがうことにしていた。」
スタッフは、「今日の懺悔話みたいな?」
ヤマジは、「分かったんですか? あれが嘘だということを。実は、(懺悔話の)被害者、私なんですよ。私がされたことなんです。中学時代に。」

先ほどの懺悔話は、ヤマジ自身がされたことを、友達が被害に遭ったと偽って言っていたものだった。

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あいのり #434
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