あいのり 第195話
「大人になりたい」
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ブータンを旅するラブワゴン、メンバーは、1件のお寺に到着した。
「チミラカン寺」と呼ばれるこの寺は、女性がお祈りをすると、幸せになれるというブータンでは有名な寺である。

ここでは、名乗りを上げた、りぃがお祈りをしてもらうことに。

お祈り中は、目を開けてはならないとされている。僧侶がお経を唱え、取り出したのは、鋼鉄で出来た、「おちんちん」のような形のもの。それを、頭にのっけたり、ほっぺたや胸に押し付けたりした。笑いが止まらない男性メンバー。りぃいわく、「冷たくて・・・、気持ちよかった。」

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帰り道にも、壁に描かれた、「おちんちん」を発見した。ブータンでは、「おちんちん」は、「ボー」と呼ばれ、魔除けの象徴として深く信仰されている。いたるところに見ることができるほか、女性用のアクセサリーとしても見受けられている。

メンバーは、「ボー」作りにも挑戦してみた。しかし、なかなか始めることが出来ないメンバーがいた。ゆーみんだった。「なんともいえへん形や・・・。」

さくらは、浅ちゃんの回復を願って作っていた。

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その日の午後、雨が降り出したため、屋内でトランプをして遊ぶことになった。
最下位は、ゆーみん。罰ゲームとして、ゆーみんの顔に、ハッシーが、「ボー」を落書きした。

りぃ「ひど〜い。かわいそう。」
さくら「最低」

すると、ゆーみんがキレた。マジキックが、ハッシーに炸裂した。以後、笑顔が戻らなかった・・・。

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翌日、創太ゆーみんが2人になった。

創太「少しは慣れてきた?」
ゆーみん「・・・・・・。」
創太「まだ、慣れねぇよなー。」
ゆーみん「う〜ん、やっぱ慣れへんかな〜。」
創太「本当いい旅なんだけどなーいろんなことがあるから。出会いも多いし別れも多いしそのたびに感情が動いて、それで“あー俺ってこんな人間だったんだ”って思う部分結構あるよ。まあ色々悩みを抱えてきてるとは思うけど無理しないで。」

ゆーみんは、うまれて初めて男性に励まされた。

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翌日、ゆーみん創太が2人貴理になり、「眼球」の話で盛り上がった。

ゆーみん「ハッシーは眼球に興味があるようだ・・・。」

翌日の午後、広場にて、創太りぃの2人がバスケットボールをしていた。そこに隼人が加わった。
りぃ「うまいね。」

その後、創太りぃが2人になる。
創太「最近の俺ってどう?」
りぃ「笑ってるよね。」
創太「でしょ!」
りぃ「でも、りぃはあんま変わってないかも。」
創太「でも、最近のりぃ結構好きやで。」
りぃ「じゃあ笑おう。」

創太は、まだ気づいていない・・・。

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翌日、メンバーが街を歩いていると、盆踊りを教えている日本人の女性がいた。その女性は、青年海外協力隊としてブータンの子供たちに体育を教えるため、1年前にこの街にやってきたという。メンバーが見学したのは、中学1年生のクラス。ブータンでは、学校に乳がする年齢がまちまちのため、11歳から20歳まで幅広い年齢の人がいる。

さくらがここにきて大変なことを聞いてみた。
先生、「寂しいですね。ビールを飲みたいと思って買いに行くと、生徒の家だったりする。“ミスがお酒を買っている。”とか“一人で飲むの?”とか言われる。」

りぃ「自分の考えがおろかに思えてしまう。色んなことに圧倒されっぱなしだ。」

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翌日、ハッシーが一人いると、先生がやってきた。

先生、「お一人なんですか?」
ハッシー「俺は一人で、今2人じゃないですか? 記念にラブワゴンの中で乗って、5分くらい話しません?」

ハッシーは、先生をナンパした。

ハッシー「先生の家は、すぐ近くなの?」
先生、「すぐです。」
ハッシー「今日、明日とか先生自体は、食事できないの?」
先生、「いや、そんな、いけません。公共の電波で!」
ハッシー「先生、マジで大人気よ。」
先生、「ありえ〜ん。」

その後も続いた・・・。

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そのころ、りぃは、隼人と2人になっていた。

隼人「なんかこの旅来てよ、色んなもの見っべ。日本と違う全然違うべしゃ。だから先生とかすごいよね。オレ役たってんのかな誰かの?」
りぃ「何で? そんなこと考えちゃうの?」
隼人「たまにな。俺はもう自分のことをしゃべったから、今度はりぃの番です。」
りぃ「何をしゃべったらいいんだろう・・・。」
隼人「ない。まだ18歳だもんね。」

りぃは、隼人が自分を恋愛対象にしていないことを知った。

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タイ・バンコクで入院中の浅ちゃん、検査の結果、「デング熱病」であることが判明した。以前同じ病気でリタイアした、ゆっきーとは別の型で、絶対安静が必要となった。

医師、「これ以上、旅を続けるのは無理です。」

浅ちゃんは、まだそれを知らない・・・。

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あいのり #195
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