メンバーがやって来たのは、街の公園。
ヤマジは、
でんじと2人きりになった。
ヤマジ、
「髪の毛、ナチュラルだよね。ワックスつけてる?」
でんじ、
「ワックスつけてる。一応今日は。普段は、つけない。時計も今はしてるけど、時計もしないし。」
ヤマジ、
「飲食店は、清潔感が大事だからね。」
でんじ、
「洋服も、ユニクロとか無印(良品)とか着るの。」
ヤマジ、
「細いからユニクロとか無印とか似合うと思う。こういう無地のシャツをここまで着こなせるって、やっぱいいと思うよ。ほんとに。」
ヤマジ、
「女の気持ちとか結構わかっているよね。やっぱ、男の人って女の人の気持ちわからない人結構いるからねぇ。」
でんじ、
「お店をやっていると、女の人がオーナーさんだったってよく思われたりとかする。基本は、女の人しか来なくて、ランチくらいはまぁ、子連れのママさんが多くて、それ以降は、子供ってやっぱ来ないじゃん。」
ヤマジ、
「そうだね。夜遅いと。」
でんじ、
「後は女子だけ。」
2人で、
でんじのお店の話で盛り上がった。
ヤマジ、
「無難に雇われ店長だったら楽かもしれないじゃん。でも、何もかも自分が一番上ってなるのがすごいと思う、私は。」
でんじ、
「でも、超大変だった。でも、すごい幸せ。自分が全部作って、それに対して、人が喜んでくれるのを見たときは、感動と言うか、なんで来てくれてるの?みたいな。」
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一方、
コバっちは、
あさみをゲットした。
コバっち、
「座っていいよ。」
あさみ、
「ありがとう。」
2人、ベンチにて・・・。
コバっち、
「・・・・・・。何話していいか分からんな。」
あさみ、
「うん、わからない。」
コバっち、
「どうやった? 最初みんなぱぁっと見て。」
あさみ、
「ぱぁっと見て? 川平は、しゃべりやすそう。」
コバっち、
「コバっちは?」
あさみ、
「コバっち? 誰? えへへへ。」
目の前にいるのに、名前を憶えてくれていなかった・・・。
コバっちは、矢で頭を突き刺されたようなショックを覚えた。
あさみ、
「あいのりの旅って一生続くわけじゃないじゃん。だから、頑張らないとって思って。」
コバっち、
「そやねん。変わりたいねん。俺も。」
コバっち、
「いつも決め手は何? 自分からは言わない?」
あさみ、
「分からない。今までがしないかな。でも、ガッツリこられると、ひいちゃう、いつも。」
コバっち、
「ああ、ほいで。」
あさみ、
「バーってくると、ふぁぁっっ!てなる。でも好きになる条件は、特にはないかな? 一緒にいて、居心地がいいかとかだから。」
コバっち、
「大事やんな。」
コバっち、
「(日記)あさみといるとめっちゃドキドキする、これから楽しみでしゃーない。」
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その日の夜、
スタッフの部屋には、
ヤマジがいた。
スタッフ、
「今日は、どうだった?」
ヤマジ、
「今日、まぁ、そうですね。でんじは、本当にやっぱり考えが大人ですね。そこは、でんじの一番の魅力じゃないですか? 大人である。しっかりしている。あと、やさしい。でまた、なんていうんでしょう、外見とかを着飾らない。あんま粋がっていない感じもいいですね。でんじと一緒に歩いていたんですけど、歩幅がすごく合いましたね。背が高いから歩くの速そうですけど。合わせてくれたんでしょうね。」
スタッフ、
「どう?」
ヤマジ、
「すごく、あたしの中では、好きですね。」
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もう一人、悩みを抱えたメンバーが、それは、
ゴリラーだった。
スタッフ、
「彼女いない22年は、どうだったの?」
ゴリラー、
「ああ、人生。ああ・・・。さみしい人生でした。」
スタッフ、
「彼女欲しい?」
ゴリラー、
「欲しいです。」
スタッフ、
「そんなに欲しい?」
この日、実は、
ゴリラーは、
ちゃむと2人きりになっていた。
ちゃむ、
「プロレスって、何でもありのやつですか?」
ゴリラー、
「プロレスは・・・。」
ちゃむ、
「違う?」
ゴリラー、
「何でもあり。」
隣の
ちゃむだけでなく、現地人にも囲まれ、緊張はピークだった。
結局、
ちゃむの一方通行の会話になってしまった。
その後、
ヤマジとも一緒になったが、
ゴリラーのほうから話を振ることはできなかった。
ヤマジは、
ゴリラーに慰めのクッキーをプレゼントした。ちなみにこのクッキーは、日本からの飛行機の機内食に付いていたものだったりする。
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メンバーは、線路脇のスラム街に来ていた。
線路で遊ぶ子供たち。電車も当然通る。
ここで暮らしているのは、地方からやって来た人たち。家がないので、線路脇のスペースに小屋を建てて生活している。スラムは、いつしか2kmの長さになった。
コバっち、
「いや〜、これは、絶対忘れられへんわ。」
彼らのご飯は、ハエのたかった魚。家には、トイレも風呂もない。その日の生活費を稼ぐのがやっとで、収入は、1日130円。学校には行けない。線路で遊ぶのは、彼らの唯一の楽しみである。
スラムを後にしたメンバー、ラブワゴンから少女が走ってくるのが見えた。これは、物売り。それを見た、
コバっちの目には涙。
コバっち、
「(日記)でっかいトラックにはねられたような、衝撃だった。」
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メンバーは、ダッカの郊外に来ていた。これは、水上レストラン。すべて個室で、カップルにも人気のデートスポットである。メンバーも食事をすることに。
ちゃむと
ゴリラーが一緒になったが、個室に入るところで、
ゴリラーが頭をぶつけてしまった。
コバっちは、
あさみと食事。
コバっち、
「食べてみな。分からんでも辛いか。」
今回出た食事も激辛チキンカレーだった。
あさみ、
「辛いの食べると熱くならない? 絶対、髪の毛さ、短いとさ、だいぶ涼しいと思う。」
コバっち、
「上げとき? あ〜ちょ、タオル。」
コバっちは、タオルを
あさみの頭の上に乗せて、巻き付けた。
あさみ、
「お風呂上がりみたいになっちゃうじゃん。」
コバっち、
「これ、めっちゃかわいいやん。」
コバっちは、
あさみのうなじに夢中だった。
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メンバーは、伝統衣装の店にやって来た。男性のものは、
「ルンギ」と呼ばれ、筒状に縫い合わせただけのもの。
女性店員、
「ノーパンでつけるのよ。」
ということで、男性全員パンツを脱いで、ルンギを着ける。
川平、
「なんか、すげぇ。」
座るときは、気を付けないと、出したくない“ブツ”だ出てきてしまう。
女性の服も、ノーパンが基本である。ただ、ブラジャーは着けていても構わない。
早速、女性メンバーも更衣室へ。
ちゃむ、
「乳首だめ・・・。だめ・・・。ほら・・・。」
スタッフ、
「全然、分らんで。透けてる?」
ちゃむ、
「透けてはないです。」
スタッフ、
「乳首の位置が分かる。」
ちゃむ、
「うん・・・、ふふふ。寒かったりすると乳首立つから。」
あさみ、
「えへへへへ。」
ちゃむ、
「すごいヤダ、リアルに。」
スタッフ、
「暑いから、乳首も立たんことない。」
ちゃむ、
「いや、でも乳首は立ってしまう・・・。ふふふふ。」
着替え終了。男性メンバーにお披露目。
でんじ、
「男はノーパンだけど、女子は?」
川平、
「え?どっち?ノーパン?」
あさみ、
「一緒、一緒。」
でんじ、
「一緒・・・。」
川平、
「え?上下?」
あさみ、
「上は着けていい・・・。」
川平、
「下はいかんのだ。」
ヤマジ、
「私は、ノーブラです。」
ちゃむ、
川平、
「あはははは。」
コバっち、
「言うねぇ! 言うねぇ!!」
男性メンバーにどの女性メンバーがよかったか投票してもらう。
ゴリラー、
「ちゃむで。」
川平、
「あさみやね。その色あいといいね。」
コバっち、
「あさみやね。」
これまでに、誰にも指名されていないのは、ノーブラの
ヤマジだけ。
最後の、
でんじは、お世辞にも、
ヤマジを指名。
その後、ラブワゴン内で、
ヤマジは、イマつぶ中。
「(イマつぶ)でんじ、ありがとう。でんじが選んでくれたこの民族衣装、日本でも大切にしよう。」
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メンバーは、国会議事堂前の公園にやって来た。
、
ヤマジは、
でんじの誘い待ちをしていたが、
でんじが誘ったのは、
ちゃむだった。
あさみは、
コバっちと一緒に出掛けた。
2人は、見晴らしの良いところにやって来た。下には現地人。
ちょうど、雨が降ってきた。
コバっちは、
あさみに
「オロナ」と呼ばれる布を頭にかぶせた。
下の現地人の反応が変わった。
コバっち、
「ヤバない。」
2人がやったこれは、現地では、結婚式で行う大事な儀式、下の現地人は、2人が結婚したと勘違いしてしまった。
コバっちは、どさくさに紛れて、
あさみのノーパンの腰を抱いた。
コバっち、
「いや〜あの2人きりになれた時間がヤバいっすね。ねぇ・・・久々になんか・・・ドキドキするっすね。宙に浮いた感じです。ふふっ。」
コバっちは、とてもうれしそうだった・・・。